早稲田大学 電気・情報生命工学科 2019年度「数理生物学」講義ノート

おしらせ:
・2019年度版講義ノートは現在更新中です。授業開始後、順次公開予定です。(2019.4.5)
・2019年度は5/20に中間試験, 7/15に期末試験が教場試験として授業時間中にあります。(2019.4.5)

第1--2回目(4/8,15)講義資料 (Updated: 2019.4.12)
第3--5回目(4/22,5/6,13)講義資料:第2章 (Updated: 2019.5.6)
第5,6回目(5/13,20)講義資料:第2章 (Updated: 2019.5.9)
講義資料:全章 (Updated: 2019.6.29)


参考文献:
----数理生物学の基礎を初めて学ぶ(学部生, 数学から暫く遠ざかっている生物学者)----
・Mathematical Models in Biology, L. Edelsterin-Keshet, (1988) SIAM
最初の出版は古い本だが、数学に詳しくない生物学者あるいは学生がはじめて数理生物を学ぶのにお勧め。

・A Couse in Mathematical Biology, G. Vries, T. Hillen, M. Lewis, J. Muller, B. Schonfich (2006) SIAM
数理生物学や定量性物など実験家と共同で研究しようとする学部4年生および院生が身につけるべき数学ツールをバランスよく網羅している。内容も入門者向けに書かれていてわかりやすい。

・Understanding Nonlinea Dynamics, D. Kaplan and L. Glass , (1995) Springer
タイトルは非線形ダイナミクスだが、生物系の事例を多数示しており数理生物の入門書としてふさわしい。


----数理生物学をもっとを学ぶ(基礎を一通りマスターした後、数理生物がカバーする数学をきちっとやりたい学部生, 院生, 研究者)----
・Computational Cell Biology, C. P. Fall, E. S. Marland, J. M. Wagner, J.J. Tyson, (2000) Springer
下記に紹介したXPPとあわせて学習すると良い専門書。

・Mathematics as a Laboratory Tool, Dynamics, Delyas and Noise, J. Milton and T. Ohira (2014), Springer
題名に生物は含まれていないが、生命科学を対象に数学を使いたいという研究者には、全てマスターした方が良い数学ツールがバランスよく解説されている。

・Nonlinera Dynamics and Chaos, S. H. Strogatz (2001) WestView Press
生命科学に見られる非線形現象について数学をきちっと押さえておきたい学部4年生および院生が自主的に読み演習問題をこなすのに向いている。

・生命の数理 厳佐庸(2008)
やっと現代の数理生物学として網羅すべき分野を概観する日本語の良い本がでてきた。しかし、初学者がはじめて本分野を勉強するときに、本書だけで進めるのは少々きつい。授業はこの本の第2章ぐらいまでが対象。

・Mathematical Physiology, J. Keener and J. Sneyd, (1991) Springer
日本語訳「数理生理学(上)(下)」がある。(中垣俊之ほか訳, 日本評論社, 2005 )
タイトルは「生理学」とあるが、数理生物の専門書と考えて良い。

・シリーズ 数理生物学要論 日本数理生物学会編集(2009) 共立出版
第1巻 「数」の数理生物学
生命現象の事例は生態系であるが、数学的ツールは細胞内の生命現象を扱うときと共通なので、参考書として良い。

・理論生物学入門 関村利郎, 竹内安弘, 梯正之, 山村則男 著 現代図書 (2008)
数理生物学がどのような分野をカバーしているのか概観するのに良い。


----数理生物学を基礎とした応用研究分野を概観する(学部4年〜大学院生, 研究者)----
・生命科学の新しい潮流 理論生物学 望月敦史 編 (2011)
2011年現在で、最近の生命科学を数理的立場から解明しようという研究が紹介されている。数理生物学の基本をマスターした後、どのような研究トピックスがあるか参照するのに良い。

・Mathematical Biology, J. D. Murray, (3rd Ed., 2001) Springer
数理生物学分野をかなり網羅している。必携の書ではあるが、専門書。
本書の一部の日本語訳が出ました。
マレー数理生物学入門 三村昌泰総監修 (2014) 丸善出版

その他、大学院講義「生命システム論」のページも参照して下さい。

数値計算ツール:
以下のツールを用いれば非線形常微分方程式等の数値計算とグラフ表示が比較的簡単にできるので、
各自補助的に用いてみるとよい。
・Mathematica
・MATLAB
XPPAUT(フリーウエア):
  米国の応用数学者G. B. Ermentroutが開発した力学系解析用ソフト.
  Unix系(Linux, MacOSX含む), Windows(X11エミュレータ上)で動く
  講義資料内の図はこのアプリケーションを活用しています
Windows上での使い方の日本語版簡易マニュアルはこちら(505k)

XPPAUT用のサンプルプログラムです。各自試してみよう! (右クリックでダウンロードし、ファイル名を".ode"として保存して利用して下さい。) (Updated: 2016.6.25)
Ca振動のXPPAUT用サンプルプログラム (Updated: 2012.7.2)
解糖反応のXPPAUT用サンプルプログラム (Updated: 2012.7.2)
細胞周期のXPPAUT用サンプルプログラム (Updated: 2012.7.2)
Hodgikin-Huxley方程式のXPPAUT用サンプルプログラム (Updated: 2012.7.2)
FitzHugh-Nagumo方程式のXPPAUT用サンプルプログラム (Updated: 2012.7.2)