規則として表現する研究分野です。述語論理に代表される記号論理の式は,可能な限り正確かつ系統的な表現をするためにめに有効な道具となります。しかしながら,言語表現の「意味」の中には,明確に捉えられなかったり,規則的に捉えきれない要素も含まれています。そのような現象を扱う研究分野を語用論(もしくは運用論)と呼びます。この授業では,道具となる記号論理の基礎をまず学び,それを利用して出来るだけ広い範囲での意味の記述・分析を明確に行えることを目指します。
前期は言語学の中での意味論の位置づけについて論じた後,特に述語論理に基づく形式意味論の導入を行います。記号論理学,特に述語論理についてすでに若干の知識があるか並行して関連科目を履修中なら理解しやすいかも知れませんが,特に前提とはせず初学者でも無理なく理解できるように進めます。また,述語論理に基づく宣言的プログラミング言語prologの実習を並行して行うことで,述語論理に対する直感的な理解を深める一助とします。
後期は意味論と語用論の関係を考察してから,基本的な概念である推意・前提・言語行為(もしくは発話行為)を学びます。これらはもともと言語哲学で議論されていた概念ですが,語用論では言語使用に重点がおかれます。後半は基本的概念を元に,文以上の単位の意味の分析を行うためには何を考えなければいけないのか検討します。
概略以下のような流れを予定していますが、進行に応じて調整を行います。詳細についてはこのweb page に記載します。
前期は言語学の中での意味論の位置づけについて論じた後、特に述語論理に基づく形式意味論の導入を行う。記号論理学、特に述語論理についてすでに若干の知識があるか、並行して関連科目を履修中の学生は理解しやすいかもしれないが、特に前提とはせず、初学者でも無理なく理解できるように進める。また、述語論理に基づく宣言的プログラミング言語prologの実習を並行して行うことで、述語論理に対する直感的な理解を深める一助とする。
第1回:意味論とは(言語研究へのさまざまなアプローチ)
第2回:知識表現と状況記述としての述語論理
第3回:prolog の初歩・簡単な状況記述・処理系としてのprolog
第4回:prolog の初歩・状況記述としてのファイル・プログラミング言語としてのprolog
第5回:形式言語としてのprolog(functorとargument)
第6回:形式言語としての述語論理(述語と項)
第7回:形式言語としての述語論理(連言・選言・含意・等価)
第8回:形式言語としての述語論理(全称と存在)
第9回:形式言語としての述語論理(定項と不定項)
第10回:命題論理と述語論理
第11回:文の意味と述語論理
第12回:動詞(句)の意味と名詞(句)の意味
第13回:接続詞の意味
第14回:構成的意味論・形式意味論・モンタギュー文法
第15回:統語論と意味論の接続
特に指定しません。
出席を重視します。平常点・課題提出状況などを勘案して総合的に評価します。
途中で休むと講義の内容がわからなくなるので,出来るだけ欠席しないようにしてください。受け身でなく,真剣に取り組むことを望みます。練習問題を通じ,論理式や意味の記述に慣れていって貰います。最初のうちは難しく感じても,コツがつかめるようになれば理解も一段と増すと思われますので,途中であきらめないでください。
言語学・論理学の知識を前提としませんが,言語学関連科目(特に統語論の初歩)をすでに学んでいるか,並行して履修していると理解し易くなるでしょう。