8th metaPhorest Seminar



チラシはこちら (pdf)

秋庭史典 博士(名古屋大学大学院 情報学研究科 准教授)
日時:2012年6月1日(金)16:00-18:00
場所: 早稲田大学 先端生命医科学センター(TWIns)
50号館 2F共用会議室
アクセス:http://www.waseda.jp/advmed/access/index.html
入場無料,事前申し込み不要(予めご一報いただけるとありがたいですが...)

生命や生命科学の文化的・歴史的側面に関する研究者やアーティストを招き,(広い意味での)「アートにおける生命表現」や「生命科学の文化史」などに関する研究を紹介するmetaPhorestセミナー。

今回は,気鋭の美学研究者の秋庭史典先生(名古屋大学)にご講演をお願いしました。秋庭先生は,最近の御著書『あたらしい美学をつくる』(みすず書房)の中で,「美とは何か」という問の現在における意味を,自然科学との関わりの中に再定義し,芸術家や科学者だけでなく,誰にとっても重要な問題としての「美」との関わり方を提起されておられます。文理芸問わず,多くの方にご参加いただき,議論を深めたいと思います。

秋庭先生による発表要旨:『ハーネスの美学と芸術』
美学(aesthetics)の古典のひとつに、カントが著した『判断力批判』(1790)があります。その中でカントは、自然を機械論と目的論という二つの観点から捉え、自然科学の進展には、この二つの見方がともに必要であることを強調しています。そして、この二つの自然観に基づき、「美」に重要な役割を与えました。それは、機械論から見られた自然と目的論から見られた自然、この二つの自然観を橋渡しする、という役割です。カントの時代、科学は主として機械論的自然に関わるとされていました。が、それから200年以上がたち、現在では、科学が、美(美学)の領域にも深い関わりを持ち始めているように思います(疑似科学という意味ではなく)。このことを、わたくしにとって身近な情報科学を通して、なかでも自然計算とハーネスの考えを通して、お話ししてみたいと思います。さらに、この自然計算とハーネスの枠組みを通して、芸術(ならびに芸術作品)の位置づけについても、その歴史を概観しつつ、お話ししてみたいと思います。

*本講演は,科研費 基盤研究(C)『ポストゲノム時代のバイオメディア・アートの調査研究』の支援を受けています。

連絡先:
岩崎秀雄(metaPhorest,早稲田大学 理工学術院)
hideo-iwasaki (at) waseda.jp
http://www.f.waseda.jp/hideo-iwasaki/

本研究会のページ
http://www.f.waseda.jp/hideo-iwasaki/metaphorest_seminar8.html


【ご注意】TWInsの最寄り駅は,大江戸線若松河田駅です。


第1回(福原志保さん+Georg Tremmelさん(BCL, Biopresence))(2008.1.14)の参考ページはこちら
第2回(滝田順さん)(2008.9.16)の参考ページはこちら
第3回(田中浩也さん)(2008.11.25)の参考ページはこちら
第4回(林真理さん)(2009.1.17)の参考ページはこちら
第5回(Oron Cattsさん)(2009.12.3)の参考ページはこちら
第6回(Joe Davisさん)(2011.9.30)の参考ページはこちら
第7回(Juan Manuel Castroさん)(2012.4.20)の参考ページはこちら