研究室のモットー

森林をはじめとする自然環境は、「人間活動」の影響を受け、同時に自然環境の変化は私たちの生活に影響を及ぼします。こうした自然環境と人間活動の相互作用を生態学的に捉え、それらを基盤として熱帯林の保全、里地里山の保全、地球温暖化対策等に関する研究を進めています。
昨今の複雑化する環境問題を考えるとき、対処する際の空間スケール及び時間スケールをしっかり捉える必要があり、その上で森林等の自然環境に最も大きな影響を及ぼす「人間活動」を考えること、すなわち「人と環境の調和メカニズム」を構築していくことが求められます。そのために研究面からインプットしていくことが、研究室の役割だと考えています。
研究を進めるにあたっては、フィールド調査を基本とし、それを重要視します。『五感をフル活動して実践する』のが研究室のモットーです。

キーワード: 持続可能な開発目標(SDGs)、熱帯林保全、里地里山の保全・活性化、地球温暖化対策、生物多様性の保全

熱帯林での研究

熱帯林の減少・劣化が顕在化し、すでに十数年が経過しています。しかし、今なお熱帯林の減少・劣化が続いているのが現実です。こうした熱帯林に関する諸課題を包括的に捉え、その上でどのように保全していくか、もしくは持続的に利活用していくための研究を突き詰めています。
とくに熱帯林保全に経済的インセンティブを付与するREDD+に関する研究、そして参加型で森林資源を管理・保全するためのメカニズム構築について、東南アジア各国で研究を進めています。

img_0045.jpgミャンマー中央部での竹材の生産・流通現場(鉄道で竹材を出荷)(2019年9月) laos-survey.jpgラオス北部で焼畑後の休閑地を踏査(2018年2月) laos-ws.jpgラオス北部で地域住民とのワークショップ(2018年2月) research_laos.jpgラオス北部の焼畑移動耕作(2017年1月) top.jpgインドネシア西カリマンタン州の農村(2015年6月) vietnam-terras.jpgベトナム北部の棚田(2011年7月) west-kalimantan-stop.jpgインドネシア西カリマンタン州での移動(タイヤのパンク)(2013年8月) harvesting-laos.jpgラオス北部の陸稲収穫(2016年11月) west-kalimantan-mangrove.jpgインドネシア西カリマンタン州のマングローブ(2013年8月) cent-kalimantan-burning.jpgインドネシア中央カリマンタン州の焼畑移動耕作(遠くにメラルーカ林)(2012年8月) market-laos.jpgラオス北部の農村マーケット(2018年2月)

主な研究対象地: ラオス北部、インドネシア南カリマンタン州&西カリマンタン州

⇒ラオス北部での研究の紹介サイト
2015年度2016年度2017年度科研費のサイト
⇒インドネシア南カリマンタン州での研究の紹介サイト
2015年度2016年度2017年度2018年度
⇒インドネシア東カリマンタン州での研究の紹介サイト
科研費のサイト
⇒ミャンマーでの研究の紹介サイト
環境研究総合推進費のサイト

ラオス北部での研究(左)とインドネシア南カリマンタン州での研究(右)を紹介した動画

国内での主に二次林を対象にした研究

国内に広く分布する二次林は、人間活動により成立し、人間活動によって維持されてきました。その結果、日本は国土の約70%程度が里山・里地となっています。一方、直近70年程度で一気に二次林の利用方法が変化してきた結果(二次林における人間活動が直接的・間接的に変化してきた結果)、身近な自然環境としての二次林が大きく変化しようとしています。そうした中、『将来の二次林のあり方』について包括的な視点から研究を進めています。

dsc_1819.jpg早稲田大学所沢キャンパスB地区の二次林の囲まれた湿地帯 kamitome_winter.jpg落葉後に積雪のあった三芳町のコナラ二次林 kamitome2.jpg落葉掃きが終わった三芳町上富地区の平地林(農用林) kamitome.jpg埼玉県三芳町の平地林(農用林)で落葉堆肥を生産 litter-compost.jpg埼玉県三芳町の落ち葉堆肥 research_sec-forest.jpg埼玉県三芳町のコナラ二次林 biomass.jpg長野県北相木村でのバイオマス調査(生重量の測定) b-area-tokorozawa.jpg埼玉県所沢市内の湿地踏査 seedling.jpg埼玉県所沢市内のコナラ稚樹

主な研究対象地: 石川県能登町、埼玉県所沢市・三芳町、埼玉県小川町、長野県北相木村

その他の研究

バイオマスのエネルギー利用

森林等の自然環境に関する研究としては、「土地利用変化に伴う土壌炭素量の変化に関する研究」等を広く行っています。また、自然環境とエネルギーの双方から木質バイオマスの利活用等の研究も進めています。

中山間地域の活性化と自然環境の保全(主に研究室の合宿として)

2015年度から2017年度の3年間は、長野県北相木村を対象に、地域資源を活用した活性化について取り組みました。そして2018年度からは石川県能登町旧柳田村を対象に、中山間地域の諸課題を特定しながら、それへの対処に取り組んでいます。

その他

その他にも、研究室メンバーの問題意識に基づき、幅広く「人と環境の調和メカニズム」に関する研究を進めています。

dsc_1499.jpg埼玉県三芳町の放棄二次林での土壌調査(2018年12月) noto-inoshishi.jpg石川県能都町での獣害調査(イノシシのワナ捕獲) noto-ine.jpg石川県能登町での合宿で水田管理を体験 playing.jpg長野県北相木村での研究室合宿で地元小学生と一緒に朝の体操 kara-matsu2.jpg長野県北相木村でのカラマツ材利用の調査 kara-matsu.jpg長野県北相木村でのカラマツ材の生産システム調査 ecopro2016.jpgエコプロ展2016での発表ブース

土壌炭素量の研究
アジアにおけるバイオマスエネルギーの研究