ドイツのスポーツクラブ(Sport club)

ドイツのスポーツクラブ(Sport club)

1・Sport Verein(Sport Klub)

ドイツ語で”スポーツクラブ”を意味する
施設数87,717
登録者数23,357,987人
加入率28.47%(2000年)
主に地域密着型総合スポーツセンターとして運営されている
日本のスポーツ団体は、上記のように1桁台までデータを把握されていない。このデータを管理するのは…。

2・ドイツのスポーツクラブ組織

ドイツのスポーツクラブを統括するのはドイツスポーツ連盟(Deutscher Sport Bund)*以下DSB
DSBは各州のスポーツクラブ(Land Sport bund)*以下LSB を下部組織に持つ。
LSBは地域ごとのスポーツクラブの中心的役割を担う。

例えば、ベルリン州・スポーツ連盟(LSB)
“住民の身体活動促進のサポートを目的とする団体”として活動している。
その内容は

レクリエーション
トップレベルの競技スポーツ育成
児童生徒のスポーツ etc…
スポーツの生活における存在の大きさが伺える。

3・スポーツクラブへの低年齢の参加状況(1998末)


ドイツには、日本のような“部活動”というシステムはない。
そこで、それに代わるものとしてドイツの低年齢のスポーツクラブ参加状況を調べてみた。
男子
6歳以下 17,44%
7〜14歳 65,26%
15〜18歳 64,30%

女子
6歳以下 16,85%
7〜14歳 47,21%
15〜18歳 47,21%
(1998年度)

 半数を超える若年層がスポーツクラブに参加していることがわかる。
私はここで日本とドイツのスポーツ現場の雰囲気の差を強調したい。
 まず、日本の部活動とは「教育」の一環である。よってスポーツではなく『体育』と位置づけたい。
それに対し、ドイツはひとつの文化として『スポーツ』が成立している。
 具体的な違いをあげるならば「参加の自由」だ。クラブに登録していても絶対参加を求められるわけではない。
自分のペースで、やりたいときにやりたいだけスポーツに触れればいい、強くなりたい生徒は自分からコーチに練習を志願するし
時には強いチームへの移籍もする。そうして、自主的にスポーツのスキルをあげていく。

4・職員

有給職員
財務・管理部門
ユーススポーツ部門
スポーツ・トレーニング部門(競技スポーツ・市民スポーツ・レクリエーションなどの下部組織を持つ)
教育部門(スポーツシューレなど)
・・・など一部の専門的分野に限定される

ボランティアの存在
 スポーツボランティアはスポーツクラブの運営には不可欠な存在だ。
ドイツのスポーツクラブは、日本のように行政が管理するのではなく、民間で支援されている場合がほとんどである。
 よって、職員も専門的な能力を求められる役職以外はほぼ地域のボランティアの協力で成り立っている。
民間の手で支えられえいるからこそ、そのクラブに愛着が湧くのだ。まさに“地域密着型”。
 ドイツ人にとって伝統あるクラブは地域の誇りでもある。日本人にはなかなかない感覚だろう。
例:ベルリンスポーツクラブ
約23,000人のボランティアスタッフが、毎年530万時間のスポーツボランティアに従事。
金銭的に計算すると・・・
23,000人×530万時間=

8千万マルク(48億円)

の労働力

5・スポーツクラブの財務源(例・LSB)

年間予算総額
約4000万マルク(約24億円)
50%は州または国からの支出
25%はくじの収益からの助成
25%会費などの自主財源  
※Deutsche Klassenlotterie Berlin(ドイツ・ベルリン宝くじ協会)規定で、収益金のうち毎年DSBへの割り当て15%と定められている。

まとめ


今回、ドイツでスポーツの在り方を調査してみて、日本と感覚的に大きな相違がみられた。
 日本では体育として、しかしドイツ(ヨーロッパ)では広くスポーツとしての文化が根付いていると感じた。
能動的にスポーツ生活を送ることで楽しみかたをしているようにも感じられた。
しかし、日本でも近年フィットネスが盛んになってきているように生活の中にスポーツが文化として入り始めている。
また、各地域で地域密着型のクラブが設立される動きも活発だ。段々、日本のスポーツは欧米化してきている。
国民性の違いからスポーツの定義も変わってくると思うが 日本のこれまでの「教育」に加え新しい在り方の可能性をスポーツは秘めている。
2006 World Cup開催の年にこの研究をしたことで一味違った角度で世界のスポーツ事情を見ることができるだろう。

参考文献
クラブネッツ
スポーツで学ぼう