dtmode
 

早稲田大学 人間科学部 菊池英明
 

(2005/10/04) 公開
(2006/10/23) meadowについての記述を追加

 

1. "dtmode"とは

"dtmode"とは、日本語話し言葉コーパス(CSJ)形式の転記ファイルをemacs系のエディタで編集する際に便利な機能を組み込むための環境のこと(たぶん)。

 

籠宮さん、小磯さんあたりの作。"dt"はDiscours Transcriptionから(たぶん)。

 

Windows上で日本語話し言葉コーパスの転記作業を再現したい場合には、Meadowをインストールして下さい。

インストールする場所はデフォルトのC:\meadowで構いません。以下の説明ではそこにmeadowがインストールされているものとして進めます。

2. dtmodeの導入

(1) "dtmode.el"のダウンロード

"dtmode.el"をしかるべき場所に置く。

オリジナルのdtmode.el[LOCAL]

Windows用修正版dtmode-k.el[LOCAL] ("dtmode.el"と名前を変えて保存して下さい。)

Windows上のMeadowを使う場合には、Meadowがインストールされた場所(通常"C:\meadow")の下のsite-lispディレクトリに保存するといいでしょう。

(2) dtmodeへの切り替え (.emacsの設定)

これで、エディタを開いて"M-x load-library"の後、"dtmode"と入力すれば、"dtmode"に切り替わる。毎回この作業をするのが面倒であれば、".emacs"に以下の記述を加えておけば、拡張子が".trn*"である場合に自動的にdtmodeに切り替わるようになる。

(autoload 'dt-mode "dtmode" "Discours Translation mode" t)
(setq auto-mode-alist
 (cons (cons "\\.trn[^.]*$" 'dt-mode)
 auto-mode-alist))

Windows上のMeadowを使っていて、".emacs"を使っていない場合は、このファイルをMeadowがインストールされた場所(通常"C:\meadow")に".emacs"と名前を変えて保存するといいでしょう。

 

さらに、"(set-language-environment "Japanese")"の一行を.emacsに加えておくと、Windows上Meadowで日本語の読み書きが簡単にできるようになります。

(3) 音声再生プログラムの導入

さらに、音声を再生するためのプログラムを導入しておく必要がある。

オリジナルの"dtmode.el"では、

Unix(solaris): s16play

Unix(linux): lplay

Windows: replay (replayって何?)

あたりを利用するようになっている。これらがあらかじめあれば何もする必要はない。

Windows用修正版"dtmode.el"では、Windowsの"playwav"(こちらも籠宮さん作)を利用するようになっている。"playwav"をダウンロードして、"playwav.exe"を"c:\bin"に保存しておけばよい。

 

なお、これらのプログラムで再生される音声ファイルは、転記と同じディレクトリにあり、転記ファイルの拡張子を取り除いた部分に"-L.wav"と加えた名前のものに限られる。

(4) 表記統一用辞書"check.dic"の導入

さらに、表記統一用の辞書"check.dic"を利用して、表記統一を図りたい場合には、"check.dic"をしかるべき場所(Windowsの場合"C:\bin")にダウンロードしておく。

なお、check.dicについては版権の問題などがあるため、一般公開していません。

3. dtmodeの使い方

設定されているショートカットは以下のもの("dtmode.el"内の記述より抜粋)。

;;; 音声再生

;;; C-c p カーソル行を再生
;;; C-c a カーソル行の時間の別チャンネルを再生
;;; C-c b カーソル行の時間を両チャンネル再生
;;; C-c r リージョン再生
 

;;; キーバインド
;;; C-c C-s マークからポイントまでの文字列を検索
;;; C-c s 検索文字列を対話的に入力して検索
;;;
;;; 関数
;;; dt-dic-search-region マークからポイントまでの文字列を検索
;;; dt-dic-search-interactive 検索文字列を対話的に入力して検索
 

4. 謝辞

言うまでもなく籠宮さん、小磯さんに感謝。

 

籠宮さんのホームページはこちら


 

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