Linux上でXwaves(ESPS/waves+)をインストールする方法
 

2005/1/18

H.Kikuchi
 

 

事前にLinuxのオーディオ設定をしておく。

 

1. CD-ROMからのインストール

「ESPS/waves+ with ensig5.3 reference release」CD-ROMをドライブに入れてマウント。

 

    root% mount /dev/cdrom

 

CD-ROMがマウントされたディレクトリに移動して、インストールシェルを実行。

 

    root% cd /mnt/cdrom

    root% ./install.sh

 

指示に従って進行。

 

    Architecture: 3(linux)

    Install path: /usr/local   

2. 環境変数の設定

ユーザホームディレクトリ下の.cshrcや.bashrcなどに環境変数を設定

 

    ESPS_BASE: /usr/local/esps531.linux

    PATH: $ESPS_BASE/binを追加

 

.cshrcの記述例

setenv ESPS_BASE /usr/local/esps531.linux
setenv PATH $ESPS_BASE/bin:$PATH
setenv MANPATH $ESPS_BASE/man:$MANPATH

この.cshrcの設定を有効にすれば、xwavesを始めESPS/waves+へのパスが通る。

 

    % source .cshrc

    % which xwaves

    /usr/local/esps531.linux/bin/xwaves

3. ESPS/waves+コマンド実行のためのlibc5インストール

ESPS/waves+コマンドの多くはlibc5ライブラリを用いる。

以下、libc5についての説明(詳細はhttp://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/libc-intro.htmlなどを参照のこと)。

Linux上でプログラムが動作する際に共通して用いるライブラリをlibc(Linux C library)と呼びます。ちょっと古いバージョンのLinuxだとlibc5、最近のLinuxではlibc6(通常glibc2と呼ぶ)を標準装備しています。

ESPS/waves+はちょっと古いプログラムなので、libc5を前提としているので、新しい(ほとんどの)Linuxではそのままでは動作しないのです。

libc5のRPMをダウンロード、さらにlibc5インストールに必要なld-linux.so.1のRPMもダウンロードしておく。

 

    root% rpm -ivh ld.so-1.9.5-13.i386.rpm

    root% rpm -ivh libc-5.3.12-31.i386.rpm

 

これでESPS/waves+コマンドが実行可能になる。

4. xwaves実行時のカラーマップ設定

スペクトログラムを観察する際、マウス操作によって濃淡の調整が簡単にできることがxwavesの長所の一つであるが、通常のグラフィカル環境のままではこれができない。xwaves起動時に"cannot allocate dynamic color map"(ダイナミックカラーマップがアロケートできない)という警告が現れるが、これが原因である。なぜこのようなことになるかと言うと、ダイナミックカラーマップを使うためには大容量のビデオメモリを用いる必要があるのだが、通常のグラフィカル環境(ウインドウマネージャ)の表現のために既に大部分のメモリが使われているためである。従って、xwavesの能力をフルに使うためには、軽いグラフィカル環境(ウインドウマネージャ)(twm, fvwmなど)を使う必要がある。また、あわせて/etc/X11/XF86Configなどで、使用する色数を8bitにしておく必要がある("Depth 8")。

 

1-3まで、kagura(OS:Windows XP, VMware2.4.2, Vine Linux 2.6)で確認済み。

 


 

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