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分担 |
所属コース・論系 |
研究内容 |
岡部 耕典 |
障害学 |
現代人間 |
障害をめぐる既存の知の問い直しという視点から、社会を構成する多様な人々の生を棄損しない新たな「信頼社会」の在り方を構想する。/ |
沖 清豪 |
教育学 |
教育学 |
専門職論により学校教育における「信頼」「寛容」の構造を明らかにし、日本社会における「信頼」再構築の可能性を論じる。/ |
草柳 千早 |
社会学 |
社会学 |
現代日本社会において「信頼」が問題にされているとき、どのような現実がどのような人びとによっていかに問われているか、また何が求められているのかを、「信頼」の語られ方を分析することにより明らかにしていく。/ |
越川 房子 |
臨床心理学 |
心理学 |
さまざまなストレス状況において、またそれを乗り越えていく過程において、自己と他者に対する信頼感がどのように影響しているのか、信頼感を育てるにあたって何が必要とされるのかを論じる。/ |
竹中 均 |
社会学 |
社会学 |
ライトノベルの作品世界と自閉症という障害との照応関係について、信頼という視点から考える。/ |
藤野 京子 |
犯罪心理学 |
心理学 |
成長過程で、安心して他者を信頼する体験を得られなかったことが犯罪や非行の一促進要因になっていること、また、彼らが信頼されるという体験を通じて改善更生していくことについて研究する。/ |
藤本 一勇 |
現代思想 |
表象・メディア |
信頼を社会秩序の安定装置として捉えるアリストテレスからルーマンに至るまでの「システム論」的信頼概念、キルケゴール、レヴィナス、デリダらの絶対的他者を前にしての〈信頼/裏切り〉の倫理関係、スピノザ、ベルクソン、ドゥルーズ、バディウらの「世界への信」、超技術時代における現在中心主義(現前中心主義)的でない存在倫理学(ヨナス)などを比較検討し、「信頼」の脱構築=再構築の可能性を探る。/ |
堀内 正規 |
文学 |
英文学 |
まず「信頼」という言葉(それを示す「絆」のような言葉を含めて)それ自体の符牒としての流通を疑うところから始め、『瓦礫の中から言葉を』の辺見庸の視点を念頭に置きながら、3.11後のとりわけ詩人の表現について考察する。基点および終点となるのは、中原中也賞受賞詩人で、トゥレット症候群を患い、仙台で被災した南三陸の詩人・須藤洋平の『あなたが最期の最期まで生きようと、むき出しで立ち向かったから』であり、特に〈むき出し〉であるとはどういうことかを、「信頼」との関わりから考える。考察対象としてはほかに、和合亮一の『詩の礫』、吉増剛造の『裸のメモ』、季村敏夫の『豆手帳から』およびエッセイ集『災厄と身体―破局と破局のあいだから』、辺見の『眼の海』などを想定している。言葉はいつどのようなときに〈むき出し〉として読み手に働きかけるのか、それはどう「信頼」と切り結ぶことになるのかをあきらかにしようとする。/ |
松永 美穂 |
文学 |
文芸・ジャーナリズム |
「信頼」と「裏切り」は、古代から文学作品における重要なテーマであった。信仰と背信、社会的契約の遵守と破棄、個人的関係や家族間における約束の履行と不履行、さらには文学を形作る「言葉」そのものへの信頼と不信など、さまざまなパターンを思い浮かべることができる。文学作品において模索されている「信頼」のあり方について、ことに現代日本との関連を念頭におきながら考察していきたい。/ |
御子柴 善之 |
哲学 |
現代人間 |
ジンメルの古典的定義からM・ハルトマンの研究(2011年)までを視野に収め、「信頼」の概念を批判的に彫琢する。/ |
山田 真茂留 |
社会学 |
社会学 |
ポストモダン社会における信頼をプリモダンやモダンとの比較のうえで、またグローバル社会における信頼をナショナルな枠組との対比をとおして、さらに日本社会における信頼を他の諸国の実状と見比べながら、それぞれ探っていく。/ |
浜野 喬士 |
哲学 |
現代人間 |
近代法哲学の中で「信頼」概念がどのような役割を果たしてきたのかという問題を、自然法論の文脈を念頭に置きつつ、フィヒテ『自然法の基礎』(1796年)の「信頼」論に即して解明する。/ |
宮本 明子 |
文学 |
現代人間 |
作品に認められた「信頼」が、当時の社会にどのように希求され、受容されていたものであったのかを、広告や文芸時評、読者欄等、各種文献資料を精査し考察する。 |