大祐のおっぱい


Georgeが誕生して大祐は「お兄ちゃん」になった。それまで一 人っ子で甘やかして育てていたので、二人目が生まれたら「嫉 妬」したりするのではと危惧していた。とくに、Georgeにおっ ぱいをあげているときに「ダイも(欲しい)!」といわれたら どうしようか、と話したりしていた。

出産の翌々日、いよいよ退院ということで、みんなで迎えにいっ た。ちょっと待たされたので、病室を出る前にGeorgeにおっぱ いをあげることとした。すると、それまでベッドの上でじゃれ ていた大祐が「おっぱい!」と叫ぶ。

「おっつ、いきなり!」とわずかに動揺したが、大祐はやみく もに自分のズボンを脱ごうとしている。「大祐は、おっぱいもら うのにわざわざズボンを脱ぐの?」と尋ねると、「ううん、ダ イおっぱい!」と、自分の胸を指さす。しょがないなとズボン を脱がせたところ、今度はシャツをまくしあげる。「裸になる ことないでしょ」といっても聴かずに脇の下まであげて胸張り ながら「ダイ、おっぱい」と乳首を指さす。


「え〜っ、ダイスケがおっぱいあげるの!?」

美江子はGeorgeにおっぱいをあげながら、腹をよじらせて笑っ ている。なにしろ、オーバーオールを足下にからめながらシャ ツを脇までまくりあげて、おむつを丸出しにして胸をはってベッ ドに立っているのだ。自分の乳首を自慢げに指さしながら。私 は急いで、シャッターを切る。

結局、おにいちゃんの最初のわがままを聴いてやってGeorgeを 抱っこさせて胸を吸わせた。でもやっぱり、おっぱいは出なかっ た。

Georgeはきょとんと目をあけた。


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