中村ゼミの魅力

中村ゼミ(大学院社会人コース)第5期卒業生 

株式会社カイラックス カイラックス治療院 

代表 相澤景太


 入門のきっかけは、『経験や勘は科学ではないのだろうか』という一編の論文です。当時の私は、鍼灸師として治療院での活動に加えてスポーツクラブでのトレーナー活動やアスリートやミュージシャンの帯同の仕事など活動の幅が広がっている時期でもありました。

 帯同の仕事の多くは、ドクター、トレーナー、管理栄養士といった専門家の先生方や所属先と連携を図りながら進めていくことケースが多く、さまざまな考えを持つ方との出会いに、感謝とやりがいを感じる一方で、これまでの鍼灸師としての経験や勘だけでなく、人の健康を多面的な視点で捉える重要性や、幅広い知識、マネジメントなどの必要性を感じていました。

 そのため従来の鍼灸師としての延長線上ではなく、スポーツ科学の視点から人の健康を捉えることができないかと探していたところ1989年に書かれた『経験や勘は科学ではないのだろうか』の論文に出会いました。何を学ぶかというよりも、誰に学ぶかということを優先して中村好男先生の世界に、足を踏み入れてみようと考えました。

 中村ゼミでの内容は、論文指導に加えて、これまでの考え方、価値観や認識、世の中や社会の「常識」とされていること、普段気が付かないことなどに、目を向けフォーカスを広げたり絞ったり、視点を変えたりしながら結論を導きだしていきます。そして、その結論を、ゼミ生の前で発表して、さらに余分なものをそぎ落として一言に集約していきます。その工程は、「脳」と同時に「根性」も鍛えられるサーキットトレーニングのようなもので、その効果は、求めた以上にあります。

 また、修士課程1年生は、社会人ゼミであるため、医師や看護師、トレーナーやインストラクター、学校教師や企業経営者など、健康スポーツに携わる多様な専門家との出会いがあります。それは、他では得ることのできない場でもあり、学ぶことだけでなく、そこからの出会いで、新しい「コト」を生み出すことができると思います。

 私自身、中村ゼミからのご縁で様々な領域の専門家の先生方の協力やアドバイス得ることができております。そのことで治療院での仕事の質も高まり、より顧客満足度が向上できております。また、フィットネスクラブのプロデュースやコンサルティング、健康イベントのプロデュースなど中村ゼミでのご縁から声をかけて頂く機会が増えております。そのご縁に感謝しながら、やりがいを感じ少しでもお役に立てるように真摯に取り組んでおります。

 最後に、中村ゼミの魅力は、中村好男先生という人間にあり、その中村先生が指導する「脳」と「根性」のサーキットトレーニング、志の高いゼミ生や先輩方との出会いがあることです。鍼灸師や整体師、トレーナー活動をされている先生方で、自分なりの結論を得たい方は、中村好男先生の世界に足を踏み入れることをお勧めします。