1.目的
このモジュールでは、情報技術(IT)が経営戦略に与える影響について研究を進める。現実世界で行っていることを説明するだけでなく、実務への行動指針を示唆できる研究をめざす。モジュール全体を貫く考え方は、理論研究と現実(事例)研究の両立である。「理論なき現実研究は流行への追随、現実研究なき理論は空虚」というのが、このモジュールの基本精神である。ハウツーをめざすのでもなく、抽象論をめざすのでもない参加者を求める。
2.内容
本モジュールに設置される科目は、戦略的視点でITの経営活用について考える科目が中心になるが、それ以外にもマーケティング的視点、組織論的視点、技術およびシステム開発的視点も、織り込んでいく予定である。
授業の方式としても、講義形式だけでなく、ケースメソッドや事例調査型などを取り入れる。また、参加者のフロンティア的関心に応えるために、第一線の研究者やコンサルタントが交代で登壇する、「オムニバス形式」の科目も設置する。
修士論文等のテーマ設定は、アカデミックな研究だけでなく、参加者自身の事業の長期計画を作成したり、自分が関わるIT関連プロジェクトに関する分析をテーマにしてもよい。ただし、アカデミックな研究でない場合も、系統的な手法・方法論を前提とした分析、また一般化された考察が求められる。
修士論文のテーマを例示すると以下のようなものが考えられる。ただし、これは、まったくの例にすぎないので、ITと経営という二つのキーワードに関連するものであれば、以下の例にこだわる必要はない。
IT活用のビジネスモデル研究、ネット戦略の差別化、顧客戦略とIT、ERP導入の成功法則、電子調達の効果と影響、IT時代の企業間関係の変化、ITマーケティングの実証研究、組織変革に与えるナレッジマネジメントシステムの影響、産業のモジュール化とアウトソーシングビジネス、IT時代の金融ビジネス 他
3.対象とする学生
ITの技術的知識がある必要はない。また、IT関連プロジェクト等での経験も必ずしも要求しない。現在、経営スタッフ的立場でIT活用に関わる仕事をされている方と同時に、今後、経営的スタッフ立場でIT活用に関わる仕事をすることを目指す人も対象とする。
<モジュール設置科目(予定)>
| 設置予定科目 | 講師(予定) |
| ITと経営戦略 | 内田 和成(ボストンコンサルティンググループ日本代表) 、太田 直樹(ボストンコンサルティンググループ日本ヴァイスプレジンデイト)、國領 二郎 (慶應義塾大学教授)、根来 龍之 (本学教授) |
| ビジネスモデル研究 | 根来 龍之(本学教授) |
| 企業間関係とIT | 丹澤 安治(中央大学教授) 、竹田 陽子(横浜国立大学助教授) 、山田 耕嗣(専修大学助教授)、井上 達彦(本学助教授) |
| 顧客主導経営とIT | 中西 晶(都立科学技術大学助教授)、森田 正隆(立正大学専任講師) |
| 産業経済とIT | 安部 忠彦(富士通総研主席研究員)、浜屋 敏(富士通総研主任研究員) |
| ITマネジメント | 奥井 規晶(本学客員教授、ベリングポイント株式会社 代表取締役) |
→コア科目一覧、全モジュール設置科目一覧(他モジュール科目も履修できます)
2004年度は、以下の科目も履修可能です。夜間開講。(03年入学のプロジェクトコース用科目)
| 情報ネットワーク研究 | 高橋敬隆(本学助教授) |
| ITコンサルティング | 奥井 規晶(本学客員教授、ベリングポイント株式会社 代表取締役) |
【お問い合わせ先:早稲田大学大学院商学研究科】
: 03-3202-4369 FAX.03-5273-4371
e-mail:gradcom@list.waseda.jp