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形態統語論
ものすごく大雑把に言うと,言語学の下位分野の中で,形態論(morphology)とは「語」に関する研究,統語論(syntax)とは「語と語の関係」に関する研究.この2つの領域が接する部分の形態統語論(morphosyntax)が私の専門分野です.今までに行った研究は,大体以下のようなものです.
- アイスランド語の格変化と一致現象
- ヒンディ・ウルドゥ語の格変化と一致現象
- ヨーロッパポルトガル語の代名詞接語と動詞の屈折形態
- 日本語の動詞屈折形態
- 日本語の助詞
- 否定の形態統語的側面全般
制約に基づく文法理論
理論的には,制約に基づく文法理論(Constraint-based Grammar)を専門とし,その中でも語彙機能(関数)文法(Lexical-Functional Grammar; LFG)を中心に研究をしています.出身大学院の関係上,主辞駆動句構造文法(Head-driven Phrase Structure Grammar; HPSG)にも結構詳しいですが,HPSGで研究をしたことはありません(今後ないとは言えませんが).理論的には対立関係にある極小主義(Minimalist Program; MP)などの,チョムスキーの派生文法(の人々)に敵意を抱いているのではないかとよく言われますが,別にそんなことはありません.言語理論としてのMPに興味がないだけです(基本的な知識はもちろんありますが・・・).
言語進化・記号進化
博士号を取って以降,昔から興味があったけれども手をつけていなかった,より大きな問題にも取り組みつつあります.それは,ヒトという種において,どのように現在のような言語,そしてその根底となる(と私が思っている)記号体系が進化してきたかです.言語が適応なのか否か,類人猿(あるいはその他の動物)のコミュニケーションとの連続性があるのか,連続性があるとするとどのような形から進化してきたのか(鳴き声,ジェスチャーなど),連続性がないとするとどのように創発したのか,文法化や歴史言語学といった生物進化からすると短期間の言語変化から言語進化はたどれるか,生物進化のコンピュータモデルは言語進化にも適用可能なのか,などが現在比較的盛んに議論されている点ではありますが,今のところ,特に研究範囲を限定せず,また理論的立場とか主義はこだわらずに,中立的な姿勢で幅広くこれまでの研究を概観しているという段階です.徐々にこの分野の研究も盛んになりつつあるので,少しずつ貢献していければと思います.
所属学会
以下の学会に所属しています.国内の所属学会の年次大会は,時間が許す限り参加しています.海外の所属学会は発表するときのみ参加します.
- Cognitive Science Society
- Linguistic Society of America
- Linguistics Association of Great Britain
- Australian Linguistic Society
- Lexical-Functional Grammar Association
- Association of Linguistic Typology
- 日本認知科学会
- 日本言語学会
- 日本英語学会
- 日本英文学会
- 関西言語学会
その他
私は大学で英語を教えていますし,大学生に英語を教えるのは割と好きではありますが,「英語教育」についての研究はしていませんし,現在のところする予定もありません(認知科学の文脈における「学習」には強い関心を持っていますが).昔熱心に英語を学び,その後6年間英語圏で暮らしていたという経験,および大学での教授経験に基づいて,英語教育に関する見解は持ち合わせていますが,専門家として関わることはありません.
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