2005年12月16日 ワンワート゛/ワンミーニンク゛ (別の言葉で説明しない) 目次 >>


 
● ワンワ-ト゛/ワンミ-ニンク゛ (one word/one meaning) [ 別の言葉で説明しない ]


 単語の中でも用語は、電話番号や、物や人の名前のようなものであって、常に決っているから自分勝手に作ったり、別のことばで言い換えてはならない。専門家には、専門家だけが使う専門用語というものがある。これを別のことばで説明されたのでは、文が長くなって引き締まらなくなるばかりか、内容が理解できないことがある。例えば、相撲に詳しい人なら 「徳俵」 ということばを、無造作に使うだろうが、そうでない人には 「徳俵」 は通じない。この述語になじんでいる人に、これを 「相撲で東西南北の中央に、一俵ずつ外側へずらして埋めた俵」 と言ったのでは、逆に、はねつけられる。今、「屋根を支えるために横に渡した、太くて長い材木」 と言ったとすると、聞いた相手は考え込み、いろいろ推測するだろう。専門家は 「梁」 一語ですませる。専門家を対象にした文では、決った専門用語を使うほうがよい。使う専門用語がわからないときは勝手に説明などしないで、専門用語事典で調べるべきだ。

 いま、テレヒ゛ の クイス゛ 番組で、ある女優が、「宝くじを買って、その賞金が当たり、それでもそれを取りに来ない人の貰うべき金額の全体」 のような あい昧な答えをしていたが、この女優は頭が悪いといわれても仕方があるまい。なぜもっと簡単に言う努力をしないのだろうかと見ていていらいらした。やがて、テレヒ゛ の スーハ゜ー には、「宝くじ時効 トータル 金の総額」 と出た。これも、「トータル」 と 「総額」 は重複だから、「宝くじ時効金の総額」 とすれば、39 字を 4分の 1の 9字で表現できる。「宝くじ」 「時効金」 「総額」 のような無駄のない用語を使っているので内容がひと目でわかろう。

 含蓄のある語の使用はできるかぎり避け、自分勝手に造語しようとしないで、それぞれの分野で決っている専門用語があれば、それを使うべきである。ワンワート゛/ワンミーニンク゛ の精神を忘れないように。自分にしか通じない用語は読み手には伝わらない。正しい使い方をしなければならない。

 
▼ 参考文献
 「コミュニケーション 技術」 (篠田義明、中公新書) から転載引用しました。




  << もどる HOME すすむ >>
  ロシ゛カル・ト゛キュメント 作成法 目次