2006年 7月 1日 ワンセンテンス/ワンアイテ゛ィア (パラレリズム [ その 2]) 目次 >>


 
● ワンセンテンス/ワンアイテ゛ィア (one sentence/one idea) [ パラレリズム の原則 ]


 [ 例 1 ]

  ゲルマニウム 温浴の効果
  大粒の汗が身体から、吹き出し、体内に多量の酸素を送り込みます。
  温浴した後は、スッキリ し、ストレス がとれ二日酔いに特によい。
  汗と共に余分な脂肪を出し、ぜい肉がとれ、スマート になる。
  手足のしびれ、むくみがなくなり、肩こりがとれる。
  全身の肌が若返り、たるみや筋肉のおとろえを防ぐ。
  ニキビ、吹き出物がとれ、肌が美しくなり、化粧の のりが良くなる。

 最初の文だけが 「ます」 調で、あとは 「である」 調だから、調子が合わない。専門家を相手にしたものではないから、「ます」 調で穏やかに述べるのがよい。「温浴した後」 は すべての項にあてはまるので削除し、次のように書き改める。

  大粒の汗が身体から、吹き出し、体内に多量の酸素を送り込みます。
  スッキリ し、ストレス がとれ、二日酔いにききめがあります。
  汗と共に余分な脂肪を出し、ぜい肉がとれ、スマート になります。
  手足のしびれ、むくみがなくなり、肩こりがとれます。
  全身の肌が若返り、たるみ や筋肉の おとろえを防ぎます。
  ニキビ、吹き出物がとれ、肌が美しくなり、化粧の のりが良くなります。

 しかし、全体を眺めると、次のように 原因--->結果 の順序で説明しているにもかかわらず、この法則に違反している文がある。

     原因                     結果

  大粒の汗が身体から、吹き出し、 ---> 体内に多量の酸素を送り込みます。
  汗と共に余分な脂肪を出し、ぜい肉がとれ、 ---> スマート になります。
  全身の肌が若返り、 ---> たるみ や筋肉の おとろえを防ぎます。
  ニキビ、吹き出物がとれ、 ---> 肌が美しくなり、化粧の のりが良くなります。

 「スッキリ し、ストレス がとれ、二日酔いに ききめがあります」 と 「手足のしびれ、むくみがなくなり、肩こりがとれます」 の文は、

  スッキリ し、ストレス がとれ、 ---> 二日酔いにききめがあります。
  手足のしびれ、むくみがなくなり、 ---> 肩こりがとれます。

 の関係が成り立たない。つまり、「スッキリ し、ストレス がとれ」、その結果が 「二日酔いに ききめがある」 とは思えないし、「手足のしびれ、むくみがなくなり」、その結果が 「肩こりがとれる」 とも思えない。また、最初の文も 「大粒の汗が身体から、吹き出し、体内に多量の酸素を送り込む」 のは わかったが、その結果は どうなるのかを説明していない。となると、これらの三文は内容上 あい昧であり、パラレリズム に反することにもなる。

 パラレリズム は、スタイル の面からと内容上から考える必要がある。なお、原因・結果の文の書き方については、後日、述べる。

 
▼ 参考文献
 「コミュニケーション 技術」 (篠田義明、中公新書) から転載引用しました。




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