[ 例 1 ]
ゲルマニウム 温浴の効果
大粒の汗が身体から、吹き出し、体内に多量の酸素を送り込みます。
温浴した後は、スッキリ し、ストレス がとれ二日酔いに特によい。
汗と共に余分な脂肪を出し、ぜい肉がとれ、スマート になる。
手足のしびれ、むくみがなくなり、肩こりがとれる。
全身の肌が若返り、たるみや筋肉のおとろえを防ぐ。
ニキビ、吹き出物がとれ、肌が美しくなり、化粧の のりが良くなる。
最初の文だけが 「ます」 調で、あとは 「である」 調だから、調子が合わない。専門家を相手にしたものではないから、「ます」 調で穏やかに述べるのがよい。「温浴した後」 は すべての項にあてはまるので削除し、次のように書き改める。
大粒の汗が身体から、吹き出し、体内に多量の酸素を送り込みます。
スッキリ し、ストレス がとれ、二日酔いにききめがあります。
汗と共に余分な脂肪を出し、ぜい肉がとれ、スマート になります。
手足のしびれ、むくみがなくなり、肩こりがとれます。
全身の肌が若返り、たるみ や筋肉の おとろえを防ぎます。
ニキビ、吹き出物がとれ、肌が美しくなり、化粧の のりが良くなります。
しかし、全体を眺めると、次のように 原因--->結果 の順序で説明しているにもかかわらず、この法則に違反している文がある。
原因 結果
大粒の汗が身体から、吹き出し、 ---> 体内に多量の酸素を送り込みます。
汗と共に余分な脂肪を出し、ぜい肉がとれ、 ---> スマート になります。
全身の肌が若返り、 ---> たるみ や筋肉の おとろえを防ぎます。
ニキビ、吹き出物がとれ、 ---> 肌が美しくなり、化粧の のりが良くなります。
「スッキリ し、ストレス がとれ、二日酔いに ききめがあります」 と 「手足のしびれ、むくみがなくなり、肩こりがとれます」 の文は、
スッキリ し、ストレス がとれ、 ---> 二日酔いにききめがあります。
手足のしびれ、むくみがなくなり、 ---> 肩こりがとれます。
の関係が成り立たない。つまり、「スッキリ し、ストレス がとれ」、その結果が 「二日酔いに ききめがある」 とは思えないし、「手足のしびれ、むくみがなくなり」、その結果が 「肩こりがとれる」 とも思えない。また、最初の文も 「大粒の汗が身体から、吹き出し、体内に多量の酸素を送り込む」 のは わかったが、その結果は どうなるのかを説明していない。となると、これらの三文は内容上 あい昧であり、パラレリズム に反することにもなる。
パラレリズム は、スタイル の面からと内容上から考える必要がある。なお、原因・結果の文の書き方については、後日、述べる。
▼ 参考文献
「コミュニケーション 技術」 (篠田義明、中公新書) から転載引用しました。