2008年 9月 1日 形容詞や副詞の意味の把握法 目次 >>


 
● 形容詞や副詞の意味の把握法


 既知の名詞の意味から形容詞の意味を考え出す方法も動詞の場合と同じである。つまり、日本語で考えているとき、自然の日本文になるように心掛ければよい。前回示した例で見たように、日本語も英語も、名詞につく形容詞は ほとんど決まっている。たとえば、「花」 には、「美しい; 可愛い; 白い; 可憐な; 小さい; しぼんだ」 のような形容詞がつき、「ぎこちない; 下手な; 不慣れな」 などは、まずつかない。
 副詞の意味がわからないとき、「非常に; たいへん」 と考えるか、無視しても内容の理解の妨げにならないときが多い。

 If you visit an American home and are entertained socially in the living room, the atmosphere will be polite and reserved, although undoubtedly friendly. If you are entertained in the family room instead, the atmosphere will be casual and informal and openly friendly.── J.C. Mathes: One America and Many Americas

 この文では、socially, polite, reserved, casual, informal, openly などの意味が把握しにくいだろう。しかし、前後関係から、つまり、日本語の相性から、次のような内容に考え出すことができる。

 「アメリカ の家庭を訪問し、リビングルーム で socially に もてなされると、雰囲気は、確かに友達のようでも、polite で reserved となろう。逆に、ファミリールーム で もてなしを受けると、雰囲気は casual で informal で openly friendly である」

 さらに、この英語の部分を前後関係から類推して適切な日本語で表現してみよう。ここでは、socially は 「親しく; 打ち解けて」、polite で reserved は 「礼儀正しく」 「遠慮がちで」 になり、casual で informal は 「略式で」 「遠慮がなく」 になり、openly friendly は 「まったく親しい」 か、これに近い内容になろう。

 内容を知っている英文で、この種の練習を実際にしてみることを勧める。英文の内容の捉え方が わかるはずである。

 
▼ 参考文献
 「社会で役立つ 英語習得の テクニック」 (篠田義明、研究社出版) から転載引用しました。




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