2009年 1月 1日 列挙するときの順 目次 >>


 
● 列挙するときの順


 物事を列挙するときには順序がある。この順序は、実務の世界では大切な要素となっている。「アイウエオ」 の代わりに 「オエアウイ」 の順にすると、読み手は不思議に思うだろうし、(a) (b) (c) の代わりに (b) (c) (a) の順に並べると読み手は奇異感をいだくであろう。箇条書きにも並べ方の順序がある。そこで、列挙するときに守られている順序を述べよう。特に、各論をまとめるときに利用することを勧める。次のようなことに注意する。各論については、後日、詳細に説明する。

 (1) 重要なものからの順 (from importance to less importance)
 (2) 年代順に古いものからの順 (chronological order)
 (3) 空間上の説明は左から右、上から下の順 (spatial order)
 (4) ABC 順 (alphabetical order)
 (5) 短い単語から長い単語へ (from a shorter word to a longer word)

 (1) に関しては、取り上げる事柄の重要さが軽いものから重いものへと順に並べていき、最も大切な事柄をいちばん終りに置く方法もあるが、内容の把握に性急な実務の世界では、この方法は好まれない。

 (2) に関しては、時間順に早いものから遅いものへの順も含まれる。

 (3) に関しては、場所の順序とも言われているが、絵を描くときには、(a) 遠くから近くへ、(b) 近くから遠くへ、(c) 右から左へ、(d) 左から右へ、(e) 中央から左か右へ、(f) 周囲から中央へ、などがあるが、実務の世界え、表や図を説明するときは、上記の (3) の方法を勧める。

 (5) に関しては、Ladies and Gentlemen: とか up and down のように等位接続詞 (特に and) で語句が結ばれるときに頻出するが、実際には、young and old, right and left のように例外も多々ある。これらは口調とか慣習から決まっているものが多いので、「短い単語から長い単語へ」 は一応の目安と考えた方がよいだろう。

 考え方としては、まず、(1) の順序で並べるようにしたい。しかし、これに関係のない事柄のときは、(2) の順序に並べるようにする。これにも関係のない事柄だと思ったら、(3) の順序で並べよう。以下、(4) から (5) への順で考えていくのである。

 
▼ 参考文献
 「社会で役立つ 英語習得の テクニック」 (篠田義明、研究社出版) から転載引用しました。




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