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この講義要項は、政治経済学の「講義要項」および早稲田大学のホームページに掲載したものです。実際の講義は、講義回数にあわせて一部変更しています。実際の講義については、 Course N@viを参照してください。
授業内容
この講義では、〈政治〉とは何であるのか、また〈政治学〉とはいかなる学問であるのかを考察します。前半では、とくに〈政治〉の概念について、古代ギリシアのポリスにおいて政治学が成立したときそれは何を意味したのか、また近代国家の成立によってそれはどのように変容してきたのかを、〈言論〉と〈権力〉をキーワードとして探求することにします。
ところで〈政治〉の概念と、望ましい政治秩序の構想とは深く結びついています。古代ギリシアに始まった政治学は、人間が「善く生きる」ことのできる政治秩序を探求し、近代の市民革命期の政治学は、市民の自由な政治社会の構想を提示しようとしました。後半では、こうした政治学の実践的本質を〈自由〉と〈デモクラシー〉をキーワードとして明らかにして、今日のリベラル・デモクラシーの問題にせまりたいと思います。
上記のようなテーマでの講義の合間に、そのテーマと関連させながら、政治学の古典や名著をとりあげます。「古典や名著に学ぶ政治学」とでもいうべき寄り道をしながら、一緒にじっくりと考える時間をもちたいからです。
授業計画
1.序―大学の理念と政治学
(【序曲】ルソー『学問芸術論』)
2.政治とは何か
(【間奏曲】マキアヴェリ『君主論』)
3.ポリスと「政治的動物」
4.権力と正当性
(【間奏曲】M・ウェーバー『職業としての政治』)
5.リヴァイアサンと呼ばれる国家
6.政治権力の概念
7.権力と自由の間の政治
8.直接デモクラシーの思想と制度
9.直接デモクラシーの逆説
(【間奏曲】プラトン『ソクラテスの弁明』)
10.議会制デモクラシーのモデル
11.自由主義とデモクラシー
(【間奏曲】I・バーリン「二つの自由概念」)
12.現代デモクラシーの条件
13.現代の政治過程
14.結―政治学と公共性の再興
(【終曲】H・アレント『人間の条件』)
教科書
佐藤正志他編『政治学講義』(早稲田大学出版部、1989年)。
序曲、間奏曲、終曲で取り上げる著作
ルソー『学問芸術論』(岩波文庫)。
マキアヴェリ『君主論』(岩波文庫)。
プラトン『ソクラテスの弁明』(岩波文庫)。
I・バーリン「二つの自由概念」(バーリン『自由論』みすず書房)。
H・アレント『人間の条件』(ちくま学芸文庫)。
参考書
佐藤正志『政治思想のパラダイム』(新評論、1996年)。
佐藤正志・添谷育志編『政治概念のコンテクスト』(早稲田大学出版部、1999年)。
白鳥令・佐藤正志編『現代の政治思想』(東海大学出版会、1993年)。
評価方法
中間のレポートと期末の定期試験によって評価します。
備考
本講義では、「政治学英語文献研究(基礎)I、II」との連携をめざし、共通教科書であるAndrew Heywood, Politics, 2nd Edition(Basingstoke, England, and New York: Palgrave, 2002)における説明等をできるかぎり参照しながら進めるようにしたいと思います。
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