講義目的
公共政策やパブリック・マネジメントの基本にある「公共」の意味について考察することが本科目の目的である。「公共」の意味は、今日様々な視座から考察されているが、本講義では、政治学の根源に立ち返りながら、政治哲学、政治思想からのアプローチで「公共の哲学」を探求する。
講義内容
「公共性」の概念の系譜学的展開を柱として講義を進める。まず古代ギリシアにおける「公共性」の発見から出発し、ついで近代国家と市民社会における「公共性」の転換を追い、最後に現代政治理論の課題としての「公共性」を提示する。
講義計画
1.「公共の哲学」へのアプローチ
2. 古代ギリシアにおける 「公共性」
3. プラトン政治哲学と「公共性」
4. アリストテレス実践哲学と「公共性」
5. 中間考察―「公共性」の伝統と現代
6. 近代国家と「公共性」
7. 社会契約説と「公共性」
8. 市民社会と「公共性」
9. 議会制デモクラシーと「公共性」
10.中間考察―「公共性」の近代的転換と現代
11.現代デモクラシーと「公共性」
12 現代リベラリズムと「公共性」
13.まとめ―「公共性」の復権と現代
評価方法
レポートを基本として、講義への積極的参加、議論への貢献等を加味して評価する。
学生へのコメント
講義の中に、「公共性」概念の系譜を考えるために重要な古典的テキストや「公共性」の現代的復権に重要な寄与をなしてきた現代の理論家の著作についての受講者の報告もとりいれたい。その報告をめぐる議論や、受講者それぞれが自らの実践的課題から「公共性」について考えてきたことについての意見の交換など、講義の一定時間を議論にあてたい。