Our research focuses on CO2 emission reduction of energy conversion systems in terms of exergy engineering.

Exergy Engineering Research, Nakagaki Lab.

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エクセルギーを横串とした研究コンセプトに基づき,エネルギーに関わる様々なテーマに取り組んでいます.

研究の概要

 人間の社会活動の高度化とともに加速度的に増えたCO2は,地球温暖化防止の観点から排出量の削減が急務になっています.現在,我々は電気のない生活は考えられませんが,国内の燃料消費に由来するCO2排出総量のうち,発電所などのエネルギー変換部門は約3割を占めるとされています.CO2を削減しながら電力エネルギーを効率よく得るために,現実的な選択肢として原子力発電の温存に加え,長期的には一次エネルギーを化石燃料から太陽や風力,バイオ燃料といった再生可能エネルギーへシフトしてゆくことが望まれます.しかしながら,当面は貴重な化石資源の有効利用のための発電システムの高効率はもちろんのこと,やむなく生成される大量のCO2の分離および隔離・貯留(CCS)も気候変動の緩和にとっては重要な技術となります.当研究室では,利便性の高い電力エネルギーを中心に,熱エネルギーおよび化学エネルギー間の環境に配慮した高効率な相互変換を主要な研究テーマとしており,特に,熱のカスケード利用に代表されるコンベンショナルなエネルギー変換の枠組みにとらわれることなく,電気・熱・化学の三形態のそれぞれの特長を生かしながら,相互間の変換によって利便性・快適性を最大化,CO2排出量を最小化するエネルギーシステムの構築を目指しています.エクセルギーはこれらの三形態を統一的な尺度で整理することが可能であり,見過ごされてきたエクセルギー落差の新たな利用法などのエクセルギーマネジメントを通して,実用的かつ俯瞰的なシステム研究に不可欠な価値基準です.具体的なテーマは,ガスタービンおよび燃料電池に炭化水素燃料の水蒸気改質反応を組み合わせた高効率な発電システムや,固体吸収材および化学吸収液を用いた固体酸化物形燃料電池などの分散電源向けと大規模な石炭焚き発電向けのCO2分離回収技術について研究しています.このほか,炭素循環型製鉄のエクセルギー視点でのシステム解析や水素やメタノール,DMEなどの化学的なエネルギーキャリアの輸送・ストレージ,これらを用いた発電・排熱利用に関する研究も進めています.
 このような研究を通したエンジニアとしての教育トレーニング(ORT)により,
・俯瞰的な視点でシステムの全体像を過不足なく掴めること
・全体から適正な境界を設定して要素技術への要求性能に具体的な指標で落とし込めること
・性能達成のためにブレークスルーすべき課題を正しく設定できること
・課題に対して具体的な解決の方法論の考案と実践ができること
・得られた結果に対する深い考察とそれを踏まえた次のアクションへのフィードバック,に至る一連の研究開発を担う社会インフラ/エネルギー分野の次世代リーダーの育成に努めております.


 
Figure : BLUE Map scenario in IEA's energy technology perspectives 2014. Scope of our research is brown and red colored layers.
 
Figure : Focusing on three forms of energy forms. Chemical recuperation converts thermal energy into chemical energy that is suitable for energy storage.

Technical overview

Anthropogenic greenhouse gases "extremely likely" cause global warming, and in particular, carbon dioxide (CO2) is greatest contributor. This problem should be addressed at an early date. Nowadays, we cannot live without electric power, but 30% of domestic CO2 emission is due to power generation. To generate electric power reducing CO2 emission, improvement of power generation efficiency and CO2 capture and sequestration (CCS) are key technologies, while energy resource should shift from fossil energy to renewable energy, such as solar power, wind power and bio-fuels. Our research aims to develop energy systems of mutual conversion among electric, thermal and chemical energy. Specific research areas include: CO2 Capture and Sequestration, Chemically Recuperated Gas Turbine and Fuel Cells. Another research is chemical energy carrier, such as hydrogen, methanol, DME, electrochemical battery, with regard to transportation, storage and utilization.

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