進学希望者へ

本研究室では、学外や社会人からの修士・博士進学も大いに歓迎致します。まずは、お気軽に御連絡下さい。研究テーマに関しましても、柔軟に対応致します。

連絡先

〒169-8555 東京都新宿区大久保3-4-1
早稲田大学 西早稲田キャンパス
51号館6階1号室 竹延研究室
TEL/FAX: 03-5286-2981
MAIL:

学部3年生の方へ

研究室選びは、今後の人生を大きく左右する重要な分岐点だと思います。興味を持った方は、是非 研究室を訪ねて下さい。51号館6階1号室に来て頂ければ、スタッフと学生の両方に会えます。電話もしくはメールにて、事前に連絡頂けると確実です。出来たばかりの新しい研究室ですので、全員の意見を尊重しながら、良い研究室を一緒に作り上げることを目指しています。以下、簡単に研究室を紹介します。

研究テーマ  : 個人の希望に基づいて決定し、皆さんの意見を反映しながら柔軟に発展させます。
研究スタイル : 基本的に、個人の自由に任せています。何よりも、研究を楽しんで欲しいです。
ゼミ活動   : 月に一度、研究の進捗状況を発表形式(英語)で報告します。関連する論文紹介もします。
学外活動   : 国内外の学会、他大学との共同研究や合同セミナーに積極的に参加してもらいます。
その他    : 上記以外にも、個別の研究指導を希望に応じて週に一度程度のペースで行ってます。

参考文献:野房さんが作成してくれた研究室紹介です。学生視点でまとめてくれています。

研究室紹介はこちら

2010年・年間スケジュール

4月   研究室発足、研究・実験の基礎を学ぶ
5月   研究・実験の基礎を学ぶ、4年生初発表、希望の研究テーマを決定
6月   修士学生就職内定祝い・大学院受験生壮行会
7月   研究テーマ決定、個別の研究を開始
8月  (夏合宿を検討中)
9月   学会発表(物理学会・応用物理学会・フラーレン・ナノチューブ学会)
10月 芋煮会
12月 忘年会
1月   卒論
2月   卒論発表・打ち上げ
3月   追いコン・学会発表(物理学会・応用物理学会・フラーレン・ナノチューブ学会)

学部生向けの研究紹介

有機材料やグラフェン・カーボンナノチューブ等を総じて『パイ電子材料』と呼びます。あまり聞き慣れないかもしれませんが、これらの材料は主に炭素で構成されており、炭素原子間に『パイ結合』と呼ばれる特徴的な結合を有しているのが理由です。竹延研究室では、この『パイ電子材料』が持つユニークな特徴を活かした新しい研究を目指しています。具体的には、新奇物質開発から超伝導を含めた物性研究、有機材料ならではのトランジスタ作製、Flexible ElectronicsやPrinted Electronics実現を目指した研究、さらには世界で初めての有機レーザー発振デバイスなど基礎研究から応用研究まで様々な研究に挑戦しています。

『パイ電子材料』の持つユニークな特徴を一言で表すと『柔らかい材料』と言えます。これは、無機材料に比べて様々な現象がより小さなエネルギー領域で支配されている事に由来しています。例えば、これらの材料は互いの相互作用が弱く、様々な有機溶剤に可溶です。また、弱い相互作用は、プラスチックに代表されるような機械的な柔軟性にもつながります。このような特徴を物理的もしくは材料科学の側面から見れば、分子間を電子が飛び移るエネルギーと、分子内での電子間での反発エネルギーが競合する領域にあり、超伝導や反強磁性などの様々な興味深い性質を示します。近年では、このような『パイ電子材料』に特徴的な『可溶性』や『柔軟性』を活かした、全く新しい大胆なエレクトロニクスも提唱されています。当研究室では、基礎的な物性研究と応用を目指したエレクトロニクス研究の両方に力を入れています。

応用に近い研究例を紹介します。近年、『可溶性』を活かして、インクのように『パイ電子材料』の溶液を利用し、インクジェット法に代表される印刷技術を用いて電子素子を作製する『プリンタブルエレクトロニクス』が注目されています。必要量の材料を、必要な場所にだけ滴下するインクジェット法は、材料に無駄が出ないため、画期的な省資源・省エネルギー・低コストな方法として実現が期待されています。また、紙のように柔らかいプラスチック基板上に電子素子を作製する、『柔軟性』を活かした『フレキシブルエレクトロニクス』(曲げられるエレクトロニクス)という概念も提案されています。最近では、実際にプラスチック基板上に曲がる有機ELディスプレイの試作も行われています。普段はコンパクトな筒状に丸めて持ち歩き、必要なときに開いて使用する、そんな時代が来るかもしれません。

図1:プラスチック基板上にインクジェット法を用いて『印刷』した、柔軟な単層カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ
図1:プラスチック基板上にインクジェット法を用いて『印刷』した、柔軟な単層カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ

竹延研究室では、基礎的な物性研究により『パイ電子材料』の本質を理解し、応用研究を通してユニークな特徴を活かした全く新しいエレクトロニクスやオプトエレクトロニクスの提案を目指しています。例えば、単層カーボンナノチューブやグラフェンをインクジェット法でプラスチック基板上に『印刷』し、柔軟なトランジスタの作製に成功しています(図1)。カーボンナノチューブやグラフェンは優れた伝導特性を有しており、特に単層カーボンナノチューブにおいてインクジェット法で作製したトランジスタとしては極めて高性能なトランジスタ作製に成功しています。現在では、更なる高性能化・高機能化を目指した世界最先端の研究を進めています。


基礎研究に近い研究例として、有機材料の優れた光機能と電子機能を組み合わせた、光るトランジスタの作製にも成功しています(図2)。有機材料は、発光材料として優れた特性を持つことが知られています。最近では、有機ELディスプレイが携帯電話やテレビなど、生活の様々なシーンで見受けられます。このような、有機ELの大成功を受けて、有機材料を用いたレーザー素子の実現を目指した研究が10年以上にわたって行われています。今や、レーザー素子は光ディスクをはじめ我々の日常生活に必要不可欠な素子となっています。その中でも、有機材料は材料の種類が豊富なため、既存のレーザー材料である無機材料では実現が難しい多彩なレーザー素子実現できます。このような新しいレーザー素子は、全く新しいディスプレイなどの開発につながり、我々の生活を大きく変化させることが期待されています。しかしながら、10年以上の研究にも関わらず、有機材料を用いた電流励起レーザー発振素子は実現していません。当研究室では、トランジスタ構造と有機単結晶を用いたユニークな方法によって、世界初の電流励起レーザー発振を目指しています。 図2:有機単結晶を用いて作製した『光る』有機トランジスタ

図2:有機単結晶を用いて作製した『光る』有機トランジスタ

上記以外にも、新しい材料の合成や超伝導・反強磁性等の物性測定、全く新しい原理で動作するユニークな新デバイス作製や新しい解析方法の提案など、常に新しい分野を切り開くことを目指して研究を行っています。

新しい分野を切り拓くことは、常に未知の困難との闘いです。しかしながら、困難を乗り越えた大きな成功には、それ以上に大きな感動も溢れています。世界を相手にして戦う、気概とやる気に溢れた皆さんの参戦を心待ちしております。