早稲田大学 予防医学    鈴木克彦研究室

 

   研究室紹介

■学部ゼミの教育指導内容

 疾病の診断・治療を目的とする「臨床医学」に対し、疾病の原因を除去し発症・増悪を防ぐ理論・対策を「予防医学」という。しかし一次予防(健康増進)に対して、二次予防(早期発見・早期治療)、三次予防(特定疾患の悪化防止・リハビリテーション)はおもに医療機関で行われており、臨床現場の問題をある程度把握した上でなければ、有効な予防策を講ずることはできない。そこで本演習では、限られた時間内に幅広い知識を修得し、さらに医療や福祉の実際の現場を理解してもらうために、Waseda Moodleにオンディマンド講義として収録してある各回の授業コンテンツを毎回予習する。運動部の遠征等でやむをえない事情があり出席できない場合にも、オンディマンド講義をふまえた課題等に取り組むことで課外活動との両立にも配慮するが、演習の時間には講義内容に関する質問や討論を行い、さらにテキストや文献資料の内容について分担を決めて発表する。
  このほか、免疫能の測定法に関する検討や臨床病院・研究機関・健康関連企業との共同研究によりストレス、免疫低下、炎症、老化の制御に関する基礎的・応用的検討を行っており、研究活動に参加することもできる。


■教育・指導において特に留意している点(指導方針)


  自由な発想と自主性を尊重しますが、場合によって健康や病気に関する個人情報を扱い、医療現場や研究機関に出入りすることもあるので、各自が言動に責任を持ち、誠実に取り組む姿勢が必要です。研究は厳しく辛いこともありますが、それを楽しさに変えられる、前向きで協調性のある人を歓迎します。予防医学は応用的な学問なので、生命科学、医学関連の科目をなるべく多く履修し、基礎知識を身につけた上で受講することが望ましいですが、やる気があればきっと乗り切れます。積極的に学習しましょう!


■過去に指導した卒業研究 (実験研究のみ掲載)


1)運動介入による高齢者の血液・生化学検査値への影響
2)若年者における運動習慣が細胞性免疫能・サイトカインバランスに及ぼす影響
3)炎症細胞活性の抗酸化物質による制御
4)ストレスホルモンの白血球機能に及ぼす影響
5)疲労困憊運動による好中球の活性酸素産生および脱顆粒の検討
6)好中球機能測定による植物抽出成分の抗酸化作用の評価
7)新規好中球機能測定法によるポリフェノールの活性酸素消去作用の評価
8)一過性持久性運動によるマウス骨格筋および血中サイトカインの変動
9)伸張性筋活動における筋肉痛と筋損傷マーカー、炎症関連指標の変動
10)持久性運動による疲労と血液生化学・炎症反応指標との関連性
11)持久性疲労困憊運動が脳の酸化ストレス及び炎症反応に及ぼす影響とそれに対するタヒボポリ
  フェノール投与の影響
12)高強度運動とその後の水分摂取が全身性炎症に及ぼす影響
13)タヒボポリフェノールおよび疲労困憊運動がマウスの骨格筋のSIRT1およびミトコンドリア
  新生関連因子の発現に及ぼす影響
14)2週間のタヒボポリフェノール投与がマウスの疲労困憊運動誘導性の肝障害および肝臓の酸化
  ストレスと炎症反応に及ぼす影響
15)高脂肪食摂取による肝傷害と酸化ストレスに対する運動トレーニングおよびポリフェノールの
  影響
16)一過性持久性運動による臓器別のIL-6産生の比較とグルコース投与の影響
17)疲労困憊運動後の血中インターロイキン6に対するポリフェノールの抑制効果の検討
18)持久性運動後に摂取する飲料の違いが陸上長距離選手のパフォーマンスに及ぼす影響
19)運動とうつ病とオーバートレーニング症候群について―神経内分泌系に注目して―
20)疲労困憊運動による脳における炎症の発生および抗酸化システムについて
21)自転車競技長距離女子選手におけるオメガ3系脂肪酸含有食の摂取による影響


■卒業生進路

ゼミ卒業生からのアドバイス (pdf)

  通学生 社会人受講生
人科1期生 地方公務員(千葉県、東京都特別区)
医学部進学(福井大学)
消防署(救急救命士)
フィットネスクラブ(管理栄養士)
人科2期生

大学院進学(早大人研、東大医)
一般企業(NTTデータ、三菱東京UFJ銀行)

大学病院(歯科衛生士、臨床検査技師)
国家公務員(行政職)
企業研究員(電気工学)

人科3期生

大学院進学(早大スポ研、東大国際保健)
一般企業(百貨店:衛生管理者資格取得)

鍼灸師、看護師、美容師

  学部学生 大学院生

2010年度
スポ科1期生

医学部進学(佐賀大学)
健康関連企業就職
修士卒:博士後期課程進学(早大スポ研、東京農工大学・早稲田大学共同大学院)、
研究補助員(当研究室)
2011年度
スポ科2期生

大学院進学(早大スポ研)

博士卒:日本学術振興会特別研究員PD
スポ研センター招聘研究員(英国ラフバラ大学留学)

2012年度
スポ科3期生

大学院進学(早大スポ研)
アメニティ関連企業就職

社会人博士:日本大学医学部内科研究員、
東京大学医学部麻酔科研究員

2013年度
スポ科4期生

鍼灸専門学校進学
商社就職
教職

修士卒:製薬会社研究員
博士卒:東京医療専門学校非常勤講師、
ナノ理工学研究機構招聘研究員

2014年度
スポ科5期生
大学院進学(東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻)、
新聞社、自動車メーカーに就職
修士卒:博士後期課程進学(東京大学大学院医学研究科)
IT企業に就職
 2015年度
スポ科6期生
教職、医学書出版社、医療用具・自動車メーカー、外資系・IT企業に就職 博士卒:日本学術振興会特別研究員PD
 2016年度
スポ科7期生
スポーツ関連卸、コンサルテーション企業に就職 修士卒:美容関連企業研究員
 2017年度
スポ科8期生
大学院進学(早大スポ研)
公共交通機関に就職
博士卒:順天堂大学スポーツ健康医科学研究所
博士研究員
 2018年度
スポ科9期生
金融関連企業に就職 博士卒:日本学術振興会特別研究員PD、
沖縄科学技術大学大学院博士研究員
 2019年度
スポ科10期生
民間企業、放送関連企業に就職 博士卒:日本学術振興会外国人特別研究員
修士卒:博士後期課程進学(早大スポ研)、
民間企業に就職
2020年度
スポ科11期生 
民間企業に就職 博士卒:東海大学医学部講師、早大招聘研究員
修士卒:博士後期課程進学(早大スポ研)、
語学学校に就職
 2021年度
スポ科12期生 
大学院進学(早大スポ研) 修士卒:博士後期課程進学(早大スポ研)、
民間企業に就職

早大大学院 スポーツ科学研究科 予防医学研究指導 在籍者:修士課程3名、博士後期課程8名

■ゼミ風景

予防医学ゼミの集合写真(第2期生)

 

消防署見学・救急処置実習(第1期生)

 

無事に卒業論文提出できました!(第3期生)

 

卒業おめでとうございました!(第2期生)

 

海洋実習(2014海外ゼミ研修・オーストラリア)

 

熱帯雨林ウォーキング実習(2014海外ゼミ研修

 

■研究風景

トライアスロン選手の宮古島遠征調査(第2期生、社会人)

オーストラリア・クイーンズランド大学との共同研究

好中球活性酸素産生能の測定
各種生理活性物質や薬物等の機能性に関するスクリーニングや臨床検査、バイオセンサ、バイオツールへの応用を検討しています。
Dr. Peakeの英語セミナー
H16年度に日本学術振興会外国人特別研究員としてクイーンズランド大学から当研究室に留学し、その後も度々セミナーに来てもらっていましたが、最近は多忙のようです。