㈵.一般的注意事項



㈵−1 文章作成時の要点

㈰表記法

自分の文体および表記法を決めたら,最後まで同じ文体および表記法に統一する.
「…です」,「…ます」調は極力さけ,原則的には「…である」調にすること.とくに,「…です」,「…ます」調と「…である」調の混用は絶対に避ける.
あまりにも多く,「…なのだ」,「…と思います」のような独断的または優柔不断な表現を繰り返すことは避け,論文として格調ある文章作りに心がける.

㈪項目区分の体系

項目区分の体系は章,節,項の順で,章題,節題等は原則的には付ける.

㈫列記事項

列記する事項には (1),(2),(3),… ,㈰,㈪,㈫,… ,i),ii),iii),… , (イ),(ロ),(ハ),…,(a),(b),(c),…等があるが,各事項の間に順位関係があるのか,並列関係であるのかを考慮しながら列記する.

㈬外国固有名,省略名

外国固有名,省略名等は,一般化していないと思われるものについてのみ,初見時に原則的には()内に付記する.この程度の注記は後注に回す必要はない.
[例]
西ドイツの経済相シラー(Karl Schiller)は,
欧州防衛共同体(European Defense Community, 通称EDC)は,
欧州共同体(European Community, 以下EC)に,

㈭外来語の度量衡の単位

外来語の度量衡の単位は,一般的には本文中ではカタカナを用いるが,図表では記号でもよい.慣習的に記号を使う場合もある.
[例]
15.4%(一五・四パーセント),3億2000万フラン(三億二千万フラン)

㈮出所注

用いたデータや資料には出所注をつける.ただし,前後関係からみて常識的な,研究テーマに直接関連のない,または厳密性が要求されないデータ,知識や歴史的事実等には出所を明記する必要がない.たとえば,次の例のような場合は出所注をつける必要はない.
[例]
1985年のアメリカのGNPは3兆9920億ドルであった.
EECが発足したのは1958年1月1日であるが,設立条約がローマで調印されたのは前年の3月25日であった.

㈯数式の書き方

数式が2行以上にわたるときは,見栄えのよいところで改行すればよいが,=+−×÷は行の先頭に来る.

㉀図表

a.原則的には,図,表,写真,地図および年表等は区別し,種類ごとに通し番号をつける.なお,たとえば「第2図」と「図2」はどちらでもよい.

b.各図表等には必ず出所を明記する.必要ならば単位,その他の情報も付記する.孫引きの資料は極力避けるべきだが,やむを得ない場合は,引用した子文献,並びに原典となる親文献の両者を明記する.

c.自分で資料を加工した場合は,その旨や作成要領等を付記する.

d.原則的には図表等の表題はつける.

e.図表等に関するコピーは自筆が著しく困難なものに限定する.とくに,論文の論旨からみて,同一図表等に,全く無意味とおもわれる資料まで安易に掲載することは避ける.

[例]
第5表NICsへの輸出額とその割合(単位:100万ドル,%)

金額割合
アメリカ EEC 日本
金額(割合) 金額(割合) 金額(割合)
1976
1977
1978
1979
1980
1981
19,959 (17.4)
20,424 (17.0)
25,457 (17.7)
34,331 (18.9)
46,414 (21.0)
50,102 (21.4)
25,679 (7.8)
28,986 (7.6)
35,954 (7.9)
46,032 (8.0)
54,231 (8.1)
54,162 (8.8)
11,203 (16.5)
14,178 (17.5)
18,204 (18.5)
19,986 (19.5)
24,373 (18.7)
27,533 (18.2)

(出所)片岡尹『国際通貨と国際収支』終章,第9表,246ページ,より関連年を抜粋. 原表は,Direction of Trade,IMF各号より作成したものである.

(注1)NICsには,純石油輸出国であるバレーン,ボリビア,コンゴ,エクアドル,エジプト,ガボン,マレーシア,メキシコ,ペルー,シリア,トリニダード・トバコ,チュニジア,および工業製品の主要輸出国であるアルゼンチン,ブラジル,ギリシャ,ホンコン,イスラエル,韓国,ポルトガル,シンガポール,南ア,ユーゴスラビアの22カ国を含める.

(注2)割合の欄は各国(各地域)ごとの全輸出額に占める上記22カ国向け輸出の割合.

㈵−2 原稿用紙記入上の注意

最近では,卒業論文を通常の原稿用紙に書く学生は極めて少なくなった.それでも原稿用紙での卒論作成が禁じられているわけではないので,ここで簡単に原稿用紙の使い方に関する注意事項を述べておく.

㈰表現法

縦書きと横書きでは表現法が(厳密ではないが)異なることもあるので注意する.一般的傾向としては以下のようになる.

a.句読点は,主に縦書きでは「、」,「。」を用い,横書きでは「,」,「.」を用いる.また,句読点が次行の一番最初にくるときには,もとの行の一番最後の升目に一字と句読点の両方を埋める.

b.縦書きでは漢数字,横書きでは算用数字を用いる.その際,縦書きでは1コマに1文字(黒丸・も1文字),横書きでは1コマに2文字(小数点も1文字)を埋める.ただし,慣用として用いられているものはそのままでよい.

[例]
縦一五・三パーセント一九五0年国道20号
横15.3%1950年 うそ八百

c.表現が異なることもある.

[例]
縦二五頁
横25ページ,p.25

㈪英語を使用するときの注意

a.原稿用紙にローマ字を書くときは1コマに2字を埋める.

b.文章中のコンマ,ピリオドの後は1字空ける.ただし,p.123やNo.325のように 連続してこそ意味のあるものは続ける.

c.単語の省略形やイニシャル等にはピリオドをつける.ただし,慣用として用いられているものは除く.

[例]
J. F. Kennedy  Kennedy, J. F.  Univ. NY  NATO

d.書名はイタリックで書く.ただし,タイプ書きするときはイタリックの代用としてアンダーラインを用いる.



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